水と食糧がそこをついて@タイ山岳部
2008/02/17
残り一個。
朝買った6個入りのマフィンもだいぶ寂しい状況になってきました。
水はペットボトルに3センチ程。
空にはカンカンと元気のいい太陽がどっしりと座っています。
山の向こうには、、、、山が見えます。
前方に見えるのはいつ終わるともしれない上り坂。
民家は、もう、しばらく見ていません。
自転車を降りて、押して登ります。
ぐっぐっ。
地面から自転車を引き剥がすようにして、少しずつ、少しずつ、進みます。
体を前傾姿勢にして、自転車の重さに負けないように、一歩一歩。
ちょっと立ち止まって、休憩します。
右手で前ブレーキをかけて、左手でタオルを。
、、、ずるずるずる。。
タイヤはロックしたまま、重みに耐えかねてそのままずるずると滑ってしまいます。
あーーー、やっぱり坂きっついんだなーー。
それを見て、いまさらながらに思います。
——-
ターソンヤンという街から、ソップモエイという街まで。
120キロ移動するつもりでした。
山道を120キロも移動しようと思ったのは、間に街がないから。
タイの人に聞いても、次の街は120キロいかないと無いねーといわれちゃいます。
それに前日は山道、アップダウンのはげしい道を90キロ以上走り切ってます。
あと30キロくらい増えても大丈夫じゃないかなーーーー。。。
甘かった。。。。
前日の道はアップダウンが激しいといっても、ミャンマー国境になっている川沿いを走っていたので、短い上り坂と下り坂の繰り返しだったんですね。
たしかにきつい。
きついんだけど、坂のおわりが見えるから、そこまでがんばろーーーって思える。
そしてそこまでのぼったらこんどは爽快な下りが待ってる。
だからがんばれました。
でも、今日の道はちょっと様子が違う。。
川から完全に離れてしまって、山の中へまっしぐら。
坂道は終わりが全く見えません。
必死にペダルを踏むも、急な坂道でのそれは、とっても重い。
ふくらはぎはギリギリと悲鳴をあげて、顔中から汗が噴き出します。
そしてなによりつらいのが、補給ができないこと。
あたりに民家はありません。
いわんや商店なんてもちろんありません。
道中、唯一会ったのは、、、、アリ(?)の幼虫をザルに入れて売っている女の子。
いざというときには栄養補給できるかもしれませんが、できればちょっと遠慮したい。。。
朝出発するとき、いつもより多めに食糧と水を買っておきましたが、それももう尽きる寸前。
まだ予定の半分くらいしか進んでないのに。。。
太陽はたかーーいところにあります。でも、もう降りにはいっています。。
うーーーん、、、やばいかなーー。。
我慢しきれなくなって最後の水を飲んじゃいました。
さすがに水無しでこの山道は危なそう。。
そのころにはちょっとした登り坂でも押して歩きたくなるくらいに足も疲労してました。。
さてどうしよう。。
このままじゃ夜中までかかっても次の街までたどり着きそうにありません。
山中で野宿はぜったいに避けたいところです。
もろもろ考えた末
、、、
ヒッチハイク、することにしました。
幸い車はときどき通ります。
1台くらい乗っけてくれるでしょう。
初ヒッチハイク。
ちゃんととまってくれるかな?
のっけてくれるかな?
ちょっとどきどきです。
さっそくきました。トラック風の真っ黒な車。
すかさず乗せてーーーーってアピールします。
手、ガンガンにふって。。。
キキッ。
あっさり止まってくれました。
街までのっけていくのも、すんなりOK。
ニコニコとしたいいおじさんでした。
天使に、みえます。
、、、車ってすごい。
さっきまであんなに苦労していた坂道が一瞬。
さーーーーーって、風景がすっとんでいきます。
なんだか、ウソみたい。
車なんて乗りなれた乗り物なはずなのに、
とっても不思議なかんじがしました。
さっきまで必死に戦っていた山道に、なんだか勝ち誇ったような、そしてまた申し訳ないような。。。
ちょっと変な気分になりながら、荷台でゆられます。
ガタンッ。
いつのまにか眠り込んでいたようです。
車が止まる振動で目が覚めます。
あたりはいつの間にやら、街。
ついたようです。
本当にありがとう!とっても助かりました!!
お礼をいう僕に、
“グッドラック”
笑顔でそういうと、トラックは走り去っていきました。
トラックは一気に小さくなっていきます。
さっきまであんなに苦労してたのが別世界。街にはゆったりとした日常がありました。
なんだかほーーーっとして力が抜けていきます。
食堂をみつけました。
かけこんで、コーラを注文。
ぐぐーーーーーって飲み干します。
ものすごく、、、おいしいんです。。
それこそ五臓六腑にしみわたるっちゃこういうことを言うんでしょう。
なんていうんでしょう。シャッキーンとするんです。細胞がシャッキーンって。
二本目のコーラと炒飯(カオパット)を注文して、やっと落ち着いて周囲を見回します。
もうすっかり夕焼け色の町内は、にぎやかで、はなやか。
学生バックもった子供たちが買食いなんかしています。
あーー、かえってきました。
夕日がゆっっくりと山肌へ沈み込んでいきます。
、、山道を、おなかいっぱい満喫した1日でありました。。
1 ■よかったねぇ~
まだ自転車の旅は続いてるのねぇ。
移動にお金かからないし、車や電車では味わえない風景に多々出会えるのが醍醐味とは言え、やはり山道の連続は、オフロード用の自転車じゃないと相当厳しそうだね。
ほんとヒッチハイクに成功してよかった。
幸運を小出しに使いながら(笑)、これからも素敵な旅を続けてくださいな。
http://ameblo.jp/uyakana/
2 ■無題
>うやかな さん
いや、正直オフロードでもありゃきついっすわ。
ちょっとね、、、トレーニング必要><;;
そして、自転車移動、経済的には決してお得じゃあなかったのです>< 間に余計に食料かわないといけないし、宿もとらなきゃいけない。。
バンコク→チェンマイ間で10泊はする予定っすから。明らかに金かかちゃってます><
ヨーロッパみたいに、移動費自体高い土地だったらうはうはなんすけどねーー(笑
3 ■無題
ヒッチでも結構行けますよね。
自転車も一緒ってのはすごいですけど。
ところで、もうすぐタイ入国して1ヶ月ですが、次はどちらへ抜けるんですか?
4 ■ひっち。
>けんどー くん
そーなのさ。結構ね、ヒッチハイクで、いけるのね。街中で声かけるより、街はずれて、完全に山の中でかけるほうがつかまえやすそう。
そろそろラオスいこかなー思ってます。タイ、もうだいぶいるしねー。ラオスまで、バスですいーっといっちゃおうかなって♪
http://ameblo.jp/cottonton/