朝日と、首長族と。 メーンホンソンにて。
2008/2/20
メーンホンソンという山間の街にて。
寝ぼけ眼で窓の外をぼんやり眺めます。あたりはまだまっくら。。
遠くで犬のなく声が聞こえます。
今日は街はずれの小さな小山から朝日を見る計画です。
山の上にはお寺がたっていて、そこからは街全体が見下ろせるはず。
シェムリアップで会った、Sさんと昨日合流して、今日は一緒に行動です。
もぞもぞと起きだして、Sさんの泊まっているホテルへ向かいます。
ぼんやりと明るくなり始めたばかりの街に出歩いているひとはほとんどいません。
夜の喧騒がどこへいったやら。街はまだねむっています。
さて、Sさんとも無事合流を果たし、Sさんの借りているバイクにまたがります。
昼間は暑いくらいの陽気になりますが、やっぱり朝は冷えます。
冷え切った空気を押し開きながら、バイクはひたはしります。
町外れの小山はすぐ近く。
ぐんぐんと力強く地面を蹴って、バイクは進みます。
視界がどんどんひらけていって、頂上の寺についたときには、街が一望できるようになっていました。
ふもとの街で買ってきた暖かいコーヒーを、すすります。
左手に見える大きな飛行場。
街の中心にちょこんとある湖。
郊外に広がる田んぼと、その奥にそびえる山々。
盆地になった街には、うっすらと白くもやがかかっています。
山々の間がすこしずつ明るくなって、、朝日の登場が間近に控えてるのをを知らせています。
見る見るうちに、山々の赤くそまった部分はひろがっていって、
同時に、街にかかったもやも一層、濃さを増していきます。
あああ、そろそろ、、、くるかなぁ。。。
充分気分がもりあがったところで、真打が登場します。
僕がみてようと見ていまいと、毎日のぼってる朝日。
でも、こんなに、キレイなんですねえ。
普段はわざわざ見ようとしないけど、毎日毎日、繰り返されてるんですね。
、、、太陽の移動をこんなにしっかり感じられる瞬間って、朝日と夕日が一番だと、思います。
最初は小さな点だったのが、ぐいぐい大きくなっていって、すぐに丸々とした太陽が全身を現します。
すっごく身近な現象だし、いままでも何度もみてきたはずなのに、、、なんだか新鮮なかんじがします。
早起きしてよかったぁ。
日本帰ったら、家の近所に上る朝日もみてみよっかな、って思います。
さて、、今日は移動もなし。ひさびさに、観光っぽい観光をいたします。
宿へ戻り、ちょっと休憩したところで、またバイクにまたがります。
ぷわーーーっとそこまでひとっ走り。(sさん、ありがとうございます!)
山の中につっこんでいくような、ほそーーい道をこなしたあと、数キロの未舗装路が続きます。
髪は砂埃にまみれて、、、お尻はバイクの振動でビリビリしてきたころ、ようやく小さな集落へ到着。
首長族の村です。
ミャンマー国境に近い、ちいさなちいさな、村。
首に真鍮のリングを巻いて、首を長く伸ばしている女性たちで有名です。
小さいころから、リングをすこしずつ追加しながらすこしずつ首をのばしていくそうです。
村の入り口で入場料250バーツを支払い、中へ。
うっすらと土煙の舞う、素朴な顔の村です。
彼らの収入のほとんどは、村へ訪れる観光客がおとしていくお金によっているそうです。
「見せ物」的生活。 あるガイドブックにはそんな文句がありました。
たしかに、その通りです。
カメラを向けると、明るく笑う少女も、、、
ちょっと物憂げに笑う少女も。
見せ物。それがいいことなのか、どうなのか。そもそもいい悪いを論じるような性質のものじゃないんでしょう。
観光産業といえば、まさにそのとおりです。
でも、なんとなく、しゃきっとしない、そんな気分です。
日本で、ほんのちょっと働いてためたお金で、ふらふら歩きまわってる、僕。
よそ様の生活みて、珍しいものを見たって喜んで、とくいげにお金を払ってる僕。
いや、いい身分です。
まだ、旅は続けます。
1 ■観光立国かぁ
海外に限らず、日本でも観光によって経済が成り立っているところは多々あるよね。
「自分はお客サマなんだから」という尊大な態度で臨むのはいただけないけど、謙虚な気持ちで見せてもらって、その対価としてお金を払っている分にはいいんじゃないかな・・・なんか上手く書けないけど。
山の間からの日の出って、日本にいると太平洋側ではほとんど見られないよね。そういえば、ここ数年日の出なんか拝んだことないなぁ。。。
http://ameblo.jp/uyakana/
2 ■無題
>うやかな さん
そっすね。。ただ、普通の観光業とちょっと違うのが、、その生活習慣そのものを提供している点、ですかね。
それが本質的にほかのとは違うのかどうか、ちょっと判断つきかねてます。
ただ、日本で、家に外国人がやってきて、珍しいもの見る目つきで、写真とって、、お金おいてったら、嫌なきもちになるかなーーなんて思ったのです。身体的な特徴ある部族だったから、なおさら感じたのかもしれません。
http://ameblo.jp/cottonton/
3 ■無題
すてきなプライドをもった人達かなとおもいます。
自分たちの文化に誇りを持っていればこそ、入場料をとっていても観光客がたくさん来ても素のままでいられるのかもしれないです。
まぁ、部族の全員がそんな気持ちではない可能性もありますけど。
4 ■無題
>よっし
素敵なプライド持ってるかどうか、判断つきかねるのです。どこで判断しよう??
入場料は政府に入るし、そもそも彼らはミャンマーからの難民だし。入場料もどれくらい彼らに還元されるかわからんし。
難民としてタイに入るとき、ミャンマーの反政府組織やら、タイの観光業者やらが動いた結果らしいし。
ちぃと政治的においも感じるのです。
さて、どういう風に感じてるのかなーって思うのです。
5 ■表情かな。
まぁ、政治がいろいろ絡んでいたとしても。
綿がとった写真に写っている人はそんなのどこ吹く風って感じで、自分らしく生きてるじゃない。
「そんなのへーきへーき」って感じって思ってそうなとこ。
そこら辺が素敵。