千仏洞の微笑み。 【トルファン近郊にて】
2008/5/4
今日はトルファンに滞在。
近くにある遺跡、千仏洞へ行ってきました。
片道40キロ強。
自転車でいけなくは無い距離ですが、ゆっくり観光したいので、今日は車で移動です。
延々と続く荒野の先に、ブドウ畑がみえてきます。
ぶどう畑をさらにぬけると、桑に囲まれた茶色の家々。
くわの実を売るおいちゃんが家の前を通る人々に元気な声をかけています。
そんな集落のどまんなかに、千仏洞はありました。
雑草が上へ上へと伸びる緑の地帯を左右から挟みこむようにして茶色い崖がせまっています。
むき出しになった地層がどーーんと大きな大地の力を感じさせます。
時間をかけて、それこそ膨大な時間をかけて、ぐぐっとおしあげられた地面。
パワー、あるわーー。。。。
さて、茶色の崖の表面にはゴマのようにぽつぽつと真っ黒なあながあいています。
そう、これが千あるという御仏の洞。
口をあけたそれぞれの洞の中には、仏様がぎっしりと並んだ、美しい壁画が描かれています。
(写真、厳禁とあったので、写真はナシです><)
外にくらべて肌寒いくらいにひんやりした空気が背筋をのばさせます。
厳粛で、、でも心地いい、、重たくて冷たい空気が周囲を満たしています。
仏様は、壁にも、天井にも、ところ狭しと並んで見るもののを圧倒します。
でも、、、ね。。。
その仏様、全部、顔が無いんです。。
すべての仏様の顔が傷つけられて、そこだけが茶色い壁面を露出させています。。。。
あるものは顔全体が。あるものは、目だけが。。
ひとつの部屋の中に、ざっと数えただけで500ほどの仏様が描かれています。
でも、そのすべての顔が傷つけられている。。。えぐられている。。
丹念に。
憎悪をこめて。
イスラム教徒がやったそうです。
なかなかに激しい宗教対立があったとか。
、、、
人が大事にしているもの、、、それこそ命よりも大事にしているものを壊す。。
エネルギーがいる作業です。
ものすごく、エネルギーが必要。
でも宗教はそれをあたえてくれちゃう。
「自分の信じるものが絶対正しいから、それ以外は絶対間違い。」
こわい、ねぇ。。
本人はいい事をしているつもりなのが、、何より怖い、。。。
、、宗教だけでなくて、、主義とか、、国家とか、、、自分を支えてくれて、まさに自分自身の拠り所になれるものは、他人の大事なものを壊す、、、とってもエネルギーのいる作業をさせる力を持っているんだと思います。。。
きっと、そこにあるのは信念という名前の思考停止。
「自分の信じるものが絶対正しいから、それ以外は絶対間違い。」
こわい、ねぇ。。
洞の正面には、ひときわ目を引く、少し大きめの仏様が描かれています。
この仏様は顔の上部が傷つけられていて、やさしげな口元だけを残しています。
この仏様、、自身の顔を傷つける異教徒の顔を見て、、何を思ったんでしょう。。
微笑みながら壊されていった仏様は何を考えていたんでしょう。
やさしげな口元が目に残っています。
1 ■宗教って
難しいよね・・・
今も実際に宗教絡みの紛争はあちこちで生じているんだよね。
自分の信仰が正しい→他のモノは間違っているから破壊してしまえ!
という思考回路は、
いわゆるニホンジンの私には理解に苦しむ点が多々あるけど、
きっと宗教毎に微妙に違ったことを唱えている部分があったりして、
それを認めてしまうと、自分の信仰の根底が揺るがされることになるから、
その「雑音」を消したくなっちゃうんだろうな。。。
ある意味、そこまで信奉できる対象があるっていうことはうらやましくもあるけどね。
http://ameblo.jp/uyakana/
2 ■無題
どうもー
麗江と成都で会った竹内です。
今日ここ行って来ました。
静かで美しい村でしたね。
僕は2日後ぐらいにトルファンからコルラもしくはクチャまで移動予定です。
また会えるといいですねー
自転車気をつけて下さい!
ではまたー
3 ■無題
>>うやかなさん
>自分の信仰の根底が揺るがされることになるから、
その「雑音」を消したくなっちゃうんだろうな。。。
そう!!自身の信仰の根底ってそのひとの根底そのものだったりするから、、なおさら、、過激になっちゃう。
共同体としても、、暴走はむしろ是だったりすると、なおさらきけーーーん。
>たけうちくん
おおお!!もしコルラにいくなら会えるかもしれないではないですか!!俺は明日、コルラ到着よてい。あいたいなーー。
羊肉ばーべきゅーと、、びーる。。。。。じゅるるるるるるる。。。