ノット・フリーチベット


2008/4/16

『100人中、99人が同じことを大合唱しているときってのはたぶんはずれてるぞとうたがったほうがいい。
むしろ、60人、70人が言っているときのほうがリアルなんだろうなと思います。』
(ほぼにち手帳より引用。”森達也さんが「問わず語りの青春論。」の中で”)

「フリーチベット!」

日本でも、いたるところで聞かれます。
メディアの報道でも各国で同様の運動がおきているとのこと。

でもね、この種の活動の情報源って、報道によるトコロが大きいんじゃないかなあって思います。

そして、、報道って商業的側面がある以上、一般にうけるように報道しやすい。。。

「悪くて強い中国vs神聖だけど弱いチベット」
っていう勧善懲悪的構図がわかりやすくて、その構図にそった報道になってしまっているかもしれない。
「あーーー、やっぱり中国は悪いやつだ!悪いやつだ!」って言っちゃえるような情報のほうが受けるし、お金になる。。。

いや、、報道が真実じゃないっていっているわけじゃなくて、一方からの情報だけをもとにして判断を下すことの危険性があるんじゃないかなぁと思うんです。

今、僕は中国にいます。
この地では当然チベット問題も全く違ったとらえかたをされています。

中国側からみたチベット問題像。
それをちょっと紹介してみます。
日本でみられる報道とあわせてみて、、少しでも真実に近づけたらなぁ、、と思うんです。

中国で言われている主張は下記の通り。

主張1
そもそもチベットは元の時代から中国の領土の一部だった。現在の中国はその当時からの領土を継続統治しているにすぎない。
欧米諸国についても、独立を求めている地域があるにもかかわらず、中国の問題が過剰に攻撃されるのには恣意を感じる。
ex. イギリスの北アイルランド問題、カナダのケベック問題等

主張2
欧米各国は社会主義政体の中国を敵視していて、解体してその力を弱めようと考えている。そのために、チベットやウイグルの独立を補佐している。
後に説明する、欧米メディアによるチベット関連の報道が歪められているのもそのせいである。

主張3
チベットの一般市民は独立したいなんて考えていない。
中国統治の下でよい治安、経済的繁栄を享受していて、むしろ中国統治を歓迎している。
中国の統治をよしとしないのは、中国政府によってその支配的地位を追われたチベット権力者たちであり、彼らは国外から今回の暴動を引き起こした。

主張4
チベット問題に関する欧米の報道は、中国を悪者にするように歪められたものだ。
右記URL参照 http://www.anti-cnn.com/
(↑写真の捏造を行っていたり、写真の解説でネパール軍兵を中国兵としたりしている、との主張。。英字だけど、わかりやすく記述してあるから、見てみるとおもしろいかも。)
また、今回の暴動では、チベット人が漢民族を殺害した。凶暴なのはチベット人である。
これについては、欧米のメディアでも報道がなされた。
右記URL参照 http://www.guardian.co.uk/world/2008/mar/15/tibet.china2
(↑guardianは英国の新聞。暴動発生時にチベットにいた外国人旅行者の証言をあつめてある記事です。チベット人による突然の暴力が列挙されています)

まとめると、以上四点。
本当はほかにもいくつか興味深い意見があったんですが、煩雑になるんで、また別の機会にでも紹介したいと思います。

どう、でしょう。
なるほど、とうなずける部分もあれば、、うーんと首を傾げたくなる部分もあったかと思います。
それぞれの主張が一定の真実をもっていて、それはきっと、、決して、、0か100じゃぁない。30だったり90だったり。

僕は、全体に、なるほど、と思いました。
そういう見方もできるなぁって。。

そうやって見てみると、日本に流れてくる情報だけを見て、フリーチベットが当然だと思っていた自分に気がつきます。
あーーー、なんて危うい判断の仕方してたんだろーーーーって。
中国側政府の弁明とか説明とか聞いていると、「あ、、また情報操作だーー」
って思うのに、日本で受ける情報には比較的ノーガードでした。
日本にはいってくる情報も同じだけの危険性をはらんでいるのに。
国内の話じゃないから、操作もしやすい。
いや、、、、うそを報道しているとは思わないけれども、1%の事実を99%の事実のようにみせるようにみせているかもしれない。。

僕は、まだ、チベットが解放されるべき理由を見つけることができません。

補記1
中国によるチベット支配の正統性と、その過程における人権侵害の問題は別個に議論すべきだと思っています。
「中国の支配において、人権侵害があった。だからチベットは独立させるべきだ。」っていうのはあまりにも飛躍した議論じゃない!??と思うのです。
人権侵害をなくすべきだーーーっていう話になるべきだもの。

ちなみに、ダライラマはチベット独立を主張しないといっているようです。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080414-OYT1T00110.htm

補記2
いや、突然こんな話を持ち出したのは、宿の中国人スタッフとチベット問題について語らう機会があったから。
全く別の話になっちゃうけど、いー奴なんだ。彼。毛くん。

補記3
この記事、実は数日前に書いたんだけども、、amebloがまーーーったく動いてくれなくてアップできなかった><;; もう、ブログの引越ししようかぐらい思ってます。

虎跳峡と捕鯨と。

~~駄文がながーーくなっちゃった。読んでくれる皆様、ゴメンナサイ~

2008/4/10

昆明からおよそ10時間。
夜行バスにゆられてゆらゆらゆら。

麗江という街に滞在しています。
ナシ族という少数民族の王都があった街。

京都のようなきれいな街並みがキレイに残っています。

街並み自体が世界遺産。
rijan

土の色をキレイに残した土塀と、そこにかかる、赤い提灯。
土塀の角をちょいと曲がったら、どっか別の世界にピヨンってジャンプできそうな。
そんな、ぼぁっとしたステキな雰囲気。
石畳でつくられた道の左右に茶色い木造の家がならびます。家の裏には石でつくられた用水路にキレイな水がながれて、水車がくるくると回っていたりします。

優雅。

ベトナムのホイアンに近い雰囲気かもしれません。

ただ、よくも悪くも、完全に観光地。
中国人にも有名な観光地らしく、中国人観光客もいっぱいいます。
と、、いうよりも、すっごい人ごみ。麗江古城とよばれる区画の中心部は人の海を泳ぐようにして前に進みます。
街には観光客向けのお土産やさんが列をなして。。。
これも京都やホイアンの雰囲気と一緒ですね。

さて、この麗江近くにある虎跳峡というところにいってきました。

麗江から3時間ほど悪路をバスにゆられてほろほろほろ。

ものすごく急な谷を挟んで、左右に切り立った崖がせまっています。
その昔、虎が飛び越えたからその名前がついたとか。

まぁ、絶対無理ですね。虎が飛び越えるの。

切り立った崖に、細い道が通っています。
hosoimiti

崖の側面にはりつくようにして建っている家々。
よく、こんなところで、生活しているな、とびっくりしてしまします。。
馬と羊とヤギと人間。
白い雪を湛えた山々に囲まれて、農業と放牧で暮らしているんでしょう。

大きな大きな山に囲まれた静かな空間。
朝日の昇る風景は、なんとも神々しさにあふれています。
asahi

と、こんな感じでトレッキングはとってもキレイだったんですが、それはそれ。
今日はちょっと違うことを書いてみます。

山歩きは同宿のイスラエル人と一緒でした。

歩きながら、いろいろなことを話します。
特に多かったのが政治向きの話。

can I ask hard question??
(結構きっついこと、きいちゃっていい??)

彼はそういって切り出します。

・捕鯨問題
・北朝鮮問題
・靖国問題
・憲法改正問題
・南京大虐殺

いやー、いろんなこと話しました。

印象的だったのが捕鯨問題。
というのも、他の問題に比べて、日本内での関心が低いにもかかわらず、外国人にはよく聞かれます。
そのギャップがおもしろい。

さて、この捕鯨問題。
絶滅が危惧される、とっても賢い動物の鯨君を取って食べる文化をやめようとすしない日本って野蛮なんじゃない!?
鯨なんて食べなければいいのに!!
という風に思われているようです。

みなさん、どう、思われます??

海外旅していると、日本に関する話題で、政治に関係することもよく質問されます。
~~~に関して、どう、思う??
日本にいるときよりよっぽどそういう話題について考えさせられます。
これもまた楽しい話。
(実はこの次の日、別の韓国人ともいろんなお話をしました。日本首相の靖国参拝はやっぱり不快だ、とか、韓国内では「太陽政策」は大不評だ、とか。韓国ではキリスト教がひろまったのに、日本では広がらなかった不思議とか。勉強になったーーー。これについてもまたいつか書いてみます。)

と、ここではとりあえず、そのときイスラエル人に話したこと、書いてみます。

ひとつ、誤解なのは、日本で広く鯨が食べられていると思われていること。
このイスラエル人、ペレグ君はそんな印象もってなかったようですが、以前にはなしたオーストラリア人はそんな風におもっていたようです。
日本人、みーんな鯨好き的印象。
本筋にあまり影響ないかもだけど、ちょっと誤解です。

さて、本題。この議論が混乱しやすいのは、鯨がかわいいとか、賢いとか、そういう理由で捕鯨を批判する意見があることだと思います。。
かわいいから食べちゃだめって、なんだかナンセンス。、、、ベジタリアンにでもないかぎり批判される理由はなさそうです。
ブタ、牛、他の魚は食べてよくて、鯨はだめっていうのはちょっと不思議だもの。

となると残るのは、絶滅危惧種をたべるなんてヒドイっっていうお話。
コレに関しては、当然ながら絶滅が危惧されるなら食べるべきじゃぁないですね。
ポイントなのは、絶滅が危惧されているかどうか。
危惧されてないなら、いくら賢くても、いくらかわいくても、旧来の食文化つづけてもよさそうです。

となると、議論はいたって簡単。
統計的に鯨が増えているのか減っているのか。絶滅危惧種なのかどうか。
これだけなんじゃないかな。
増減については、ネット上はいろんな情報がながれていますが、信頼できるデータはどっちなのか、僕はよくわかりません。

ただ、統計データさえあれば簡単に答えがでそうなことなんで、あんまり議論にすらならないと思うんだけどなぁ。。。その統計データ自体にも議論があるのか??

これだけ海外で話題になっているものが日本国内であまり話題にならないっていうのは、どっかで作為的にお話が捻じ曲がっちゃってるような気もします。
「野蛮な日本人」っていうイメージがわかりやすいから、海外マスコミに謳い文句的につかわれているか、、もしくは日本国内で、捕鯨による鯨への影響についてあまり知られないように報道時に考慮されているか。。

こんなこと、話しました。

でも、、捕鯨問題に限らず、日本のことなのに、知識も理解が、たりない。
文化やら政治やら、もっともっと知りたいなーー。感じたいなーーー。

ペレグはこのあと、イスラエル問題についてどう思うっていう問いに対して、、一時間以上にわたって、ユダヤ人の歴史と建国からの変遷を交えて話してくれました。
僕は太平洋戦争についてこんなに語れない。

深い渓とどこまでも蒼い空を見ながらの青空教室。

なんでだろう。ちっちゃいトゲがささったみたいな、チクチクする焦燥感、感じました。

P.S.
ペレグ(と僕)。陽気でいい奴なんだーー
keikokude

山道で侍をみつけました。かっちょいい。
samurai

チャリ。

昨夜のこと。

ネオンがぎらぎら光る夜の昆明。
気温はあまり高くないけれど、密集した人がゆえの熱気がほんのりと漂います。

路の左右にならぶ、雑多な飲食店。
肉まん売っていたり、鶏の丸焼き売っていたり。

大都会なんだけども、やっぱり中国らしさが漂う街。

そんななかチャチャーっと自転車のっていたときのこと。

悲鳴が聞こえました。。

自転車君の悲鳴。

変速機ががたがたいっています。
見ると、かなぐがぐんにゃり曲がって、チェーンがすぐにはずれてしまうような状態になっています。

。。。
切ない。

と、いうことで、本日、解体大修理しました。

ボルトはずして、にょぐにょあたりをいじくりまわして。
問題の金具をぐぐーーって、まげたら簡単に直りました。

でも、問題はそこから。
いやーー、きたないんです。

どろどろになったあぶらが、歯車にねっとりと。
ちょっとじっくりみたら、歯車のもとの形がわからないほどねっとりと油がついているのがわかります。
チェーンかけてない状態でも、歯車のまわりが悪い。
本当はからからまわるはずなのに。。

もーーー、さすがにお掃除開始です。

ぜーんぶ分解して、ぼろ布できれいにふいて、あとから油をさす。

ひとつひとつ部品がはずしていくと、どんどん、あったかい気持ちのなっていきます。
ねじをはずすたびに愛着がわきあがっていきます。

あー、いままで、きちゃなくしていて、ごめんなさい。

2時間後、すっかりきれいになった自転車をみて、愛しさひとしお。

爽快。

こうやって、自分の手でメンテナンスすると、またひとつ自分のものになっていくきがします。
自転車君、これからも、よろしくおねがいします。

夕食。本場の乾杯。

2008/4/2

uma

夕方、ようやくみつけた集落で宿もみつけて、安心して腹ごしらえ、ということで近くの食堂でチャーハンを注文してぽげっと待っていたときのこと。

ぞろぞろっと7,8人の男女が食堂に入ってきます。
がやがやと席につくなり店員さんに料理を注文しています。
家族+近所の友人って感じでしょうか。
かなり親しげに大きな声で話しています。

その様子を眺めるともなし、ぼーっとながめていた、僕。

と、手招きされます。
「カムカム。イートイート。」
カタコトの英語で話してくれたのは、どうやら一緒にゴハン食べよう。
ということなようです。

おお。大歓迎。
なんだかにぎやかな夕食会に参加させてもらえることになりました。

ほどなく運び込まれる大量の料理。
やっぱり中華は大人数でいろんな種類の料理をわけて食べるのがおいしそうです。
自分ではきっと頼めないようないろんな種類の料理がどっさり。
どれからハシをつけていいか迷うくらいです。
中央には大きなトオガラシと肉を炒めた料理、その周りにならぶのは、身がどっさりついた白身の魚とおおぶりの野菜のスープ、空芯菜炒、キムチのような色をしたサラダやら、ピーマンとひき肉をいためたものやら、、名前はわからないけど、とにかくおいしそうなものがいっぱい。
syokuzi

促されるまま、手当たりしだいにハシをつけていきます。
これがどれもコレもおいしい。。
中華料理、さすがです。
ごはんがすすむすすむ。

ビールも続々と運ばれてきます。

ここで万国共通、
乾杯とあいなるわけですが、中国の乾杯は、文字通り、杯を乾かさなければなりません。
つまり、全部いっきのみ。
学生の飲み会みたいです。

なんだかお客様待遇してもらった僕。
次々と乾杯してくれます。
それも、いっぺんにじゃなくて、ひとりずつ。

一気にまっかっか。

ああ、でもうれしいものです。
こんなおいしい料理とお酒ってのももちろん、歓待してくれたその気持ちがうれしい。

中国人のイメージ、日本ではあまりよく語られないことも多いですが、いろんな人がいます。
一日中ひとりで自転車をこいでいた僕にとってこの夜の食事はじぃっと体にしみこんでいくような喜びでした。

と、もうひとつ、気付いたこと。

食事中、鳥の骨やら魚の骨やらを取って、器の片隅によけておきました。
と、それをみた隣の中国人、「いーんだよ!つくえの上にだしちゃえば!」ってなことを言って(たぶん)
どんどん机の上にあけちゃいました。
みるとまわりの人もみんな同じようにしています。身なりのいい感じのお母さんもおんなじ。
おまけに出されたひまわりの種の皮は足元にぽいぽい捨てるから、机の周囲はすごいことになってます。
でもこれが中国流。(そういえば前、広州でも同じこと目撃しました。)
郷に入ったので郷に従って、僕も机の上に、床の上にぽいっぽいっ。なんだか不思議と開放感です。
お行儀悪いって信じてたことを、どうどうとやる喜び。
野糞したときの開放感とおんなじかなぁ。

P.S.
今日の宿泊はGUANLEIという街です。(漢字表記が本当ですが、日本語には無いのでアルファベットで。。)
一泊30元(450円相当)。充分キレイな宿でした。

中国のバナナ

2008/4/1

ahiru

モンローという、国境から少し北上した付近を走っています。

道端にでーーーっかいトラックが停まっていました。
おっ 
て思うくらいおっきぃトラック。
そこに規則正しく山と詰まれていくダンボール。
膨大な量です。

なんだろう??

あたりを見回してみます。
すると見慣れた果物が大量につんであります。

バナナでした。
周囲に広がっている果樹園でとれたバナナを出荷のためにトラックに積んでいるところでした。

トラックの向こう側には、箱詰め作業をしている人たちがいます。

少しだけ、おどろいたこと。
banana

緑色をしたバナナの房を、、
大きな浴槽のようなプールにつけてから、箱詰めしています。
近くでみていると、少し白みがかった液体。
農薬?ときいてみたけども、うまく通じなかったようです。
言葉の壁がもどかしい。

でもきっとやっぱり、薬の類じゃないかなぁ。
収穫した果物を出荷する前に農薬につけるという話、きいたことがあります。
もちろん、、収穫後の泥を洗い落とすための水っていうのもありえるけども、白っぽかったのが気になる。。
一瞬、舐めてみようかとおもったけども、怖かったのでやめました。

これまで、真偽の程がわからなかったので、都市伝説かもしれないとすら思っていたんですが、
実際自分でみてみると、実感。

バナナの皮はむいてたべるからいいけども、、
野菜なんかもこんな感じだったら、、怖いなぁ。。

食べる人と作る人のつながりが全くなくて、チェック機能なんかも全くなかったら、そうなってしまうのもしょうがないなぁと思ったりもします。
誰かがどこかでチェックをしっかりするか、もしくは作り手の誇りを育てるか。

それにしても、
安さと、見た目のキレイさを求めていながら、農薬使うなって言うのも無理な話だよなぁと。

安さと安全性と、あちらをたてればこちらがたたず。
だって農薬かけちゃったほうが絶対安いもん。
(ここの「絶対」は現状の話。農薬税とかで、コスト圧かけたら、また話は違ってくるかも? もしくは技術革新で、虫取りロボットつくったりとか。)

農業を趣味にして自分で作るのがいっちゃん安心かもしれないですね。

トンネルと妄想

2008/3/31

kodomo

ラオスから、、北上して、、中国に入りました!

街でみる漢字、漢字、漢字。
当然のことだけど、そんなことで国を移ったことを実感します。

もうひとつ、、中国を実感できる事実、、、道が、ラクになりました。
ラオスと同じ山岳地帯なのに、圧倒的に道がラクチン。

なんでだろーーって思ったら、、トンネルでした。
おおきい山は迂回せずにトンネルを通しているんですね。
東南アジアではほとんどみなかった、トンネル。

さすが中国。
経済力、あります。

ながーーーいトンネルがいくつもいくつも。
トンネルじゃなくて迂回しなきゃならなかったら、さぞ大変だろうなぁ。。
ありがたいことです。

ただ、、問題もひとつ。

明かりがついていないんです。
短いトンネルなら入り口から明かりがはいってくるけれど、
長いトンネルになると、ほんとうにまっくら。

明かり無しには自分の手すら見ることができません。

前も後ろものっぺりとした、闇。

心底、怖い。

まっくらな闇をみつめていると、焦点をあわせられなくて、あたまがくらくらしてきます。
見てるはずなのに、なにも見えない。でも自転車はこがなきゃいけない。

不安です。

だんだん怖くなってきました。
お化けやら幽霊やらの妄想が次々でてきます。

最初に頭に浮かんだのが口裂け女。
ちょっと前(大分まえ?)にはやった都市伝説で、トンネル内で口裂け女が猛ダッシュでおっかけてくるってのがあった気がします。
でも実際、映像としてイメージしたのは、ゲゲゲの鬼太郎の猫娘。もちろんアニメのです。(口裂け女がイメージしづらかったんで、ちょっと口がおっきぃ猫娘を連想しちゃったんでしょう。)
中国でゲゲゲの鬼太郎って違和感満点。リアリティーゼロです。
まったく怖くありません。
ちょっとなごみます。

いやいや、、もっと怖いのがあったはず。
怖いのは嫌なはずなのに、僕の脳みそは勝手に走って怖いものを連想します。

なんか妖怪の類がいたはず。
妖怪、、、。。。

妖怪の種類なんてそんなにしりません。
おもいついたのは、小豆洗い。
どんな妖怪かは、よくしりません。でも、なんかずっと小豆を洗ってるいめーじ。
だれもいないトンネルの中で小豆しゃこしゃこ洗って、、だれか来るのを心待ちにしてるおじいちゃんを想像して、、
またちょっと和みます。

漠然と、怖い怖いって思ってるとものすごくこわいけど、実際想像してみるとたいしたものおもいつきません。
だいたい、僕の怖いイメージって全部日本のものだから、外国だとなんとなくイメージあわないんですね。

怖いもの想像して、却ってちょっと和みました。
よかったーーー。。

そうこうしているうちにながーいトンネルもようやく終了。

トンネル出たところにある掲示をみると、全長3キロ以上もあったそうです。

P.S.
日本の長いトンネルでも見る、、空気を循環させるための、飛行機についているようなプロペラ。このながーいトンネルにもありました。
でも、全く動いていないんです。あんなに長いトンネルなのに、おそらく必要だからプロペラつけてるのに、それがうごいていないって、、また別の意味でめちゃくちゃ不安><

P.S. (2)
中国の大きな道路脇に掲げてある、看板。かぁいらしい。
e-drink

デジカメを置き忘れて

2008/3/30

ベッドの上で、目を覚まします。
あたりはまだ暗いけれど、、鳥の鳴く声がしています。

なんとなく、、起きるのが気だるい、朝。
二度寝をくりかえして、ちゃんと起きたのはそれから1時間くらいたってからでした。

のっそり起きだして、、荷造りニヅクリ。

あれこれ、バックパックに詰め込んで、、。

と、、ここで気がつきます。

カメラが、、無い。

カメラケースはちゃんとバックに入っているのに、、肝心の中身が無い。。。
他のバックを開けてみるけど、やっぱりそっちにも入っていない。
ベッドをひっくりかえしてみるけど、、やっぱり、ない。

軽く蒼白になりながら、、冷静になって(冷静つとめて)考えます。
昨日、、どっかいったかなーーー。。
どっかで落としてきた!??

カメラといえば、、やっぱり高級品。
本当にどこかで落としてきたのなら、、もう見つかるのは絶望とおもっていいでしょう。。
軽く泣きそう。

だめもとで昨日いったトコロを回ることにします。

夕方までは持ってた記憶があるので、、どっかにおいてきたとすればそれ以降。。
食堂で食事をしたあと、、ネットカフェにいったのが最後です。

走っていって、ネットカフェの兄ちゃんに、昨日落し物でカメラが無かったか、、聞いて見ます。
「???」
英語が通じないようです。もどかしさ満点。
でもラオス語でそんな複雑なこというなんてできるわけもありません。
おろおろ。。。。

目がばっしゃばっしゃ泳ぎます。
と、泳いでた目が見覚えあるもの捕らえます。

黒い、黒い、、僕のカメラ!
カウンターの中に無造作に置かれていました。

これっ!これっ!
兄ちゃんにいうと、、
「あーーー、そのことかーーー」
てな感じにニコヤカーーに対応してくれました。

昨日のおとしもの、、カウンターでとっておいてくれたんですね。

ラオスの人たち、ごめんなさい。
盗られてるだろうな、、なんておもっちゃってごめんなさい。

ありがたくて、、ほんわかうれしくなって、、、いい朝のスタートです。
らおす、すき。
 

(とはいっても、、カメラ置き忘れてくるなんて、無用心すぎ!きぃつけなきゃ。。。><)

本を頂く。

旅とはまったく関係ないけれど。。

先日、本を頂く機会がありました。

本を頂くって、うれしいなぁ。
自分じゃ絶対手に取らなかった本が手に入ることがある。それをきっかけに新しい世界が広がることがある。

それに、人に本を贈るときって、それなりに自信がある本を贈るから、はずれが少ない。
贈ってくれた人が普段どんな本を読んでるかっていうのがわかるのも嬉しい。結構立派な自己紹介になるんじゃないかなーーー。。。

本の話をかいたついでに。。
「月と6ペンス」っていう本を読みました。サマセット・モームという英国人の本。
ゴーギャンをモチーフに描かれた人物ストリックランドは狂人にも見える執拗さで芸術をおいかけ続けます。その執拗さに惹かれながらも、あまりにも非常識な行動に嫌悪感も感じる「私」。
読み手をどんどん引き込んでいくその展開。全体を貫く一本の柱。(その柱がなんなのか、ぜひよんでみてください。)
おもしろかったぁ。。

娯楽小説と思って侮るなかれ!

小説中には月も6ペンスもまったく登場しないんです。タイトル、どういう意味だろーーーって思っていたら、、文庫巻末の解説を読んで、納得。
「月」は夢・幻想を、「6ペンス」は現実を表しているそうです。

旅がすきな人にも、この本を読んで楽しめる人、多いんじゃないかなーー。。
オススメです。

再開

yuuyake

こんにちは。

ちょっとお久しぶりです。

ちょっと大事な用事があったりして、移動中断してました。
でも、再開。

夜行列車と夜行バスを乗り継いでようやくルアンパパーンへ到着。
宿代をケチっての夜行移動ですが、やっぱり布団で眠るほどには熟睡できません。

今日はゆっくり宿とって休む予定。
明日こそついに我が愛車が待ってるはずのルアンナムターへ到着です。

、、、待ってる、はず。

少々不安ではあるのです。
宿の従業員に60円相当のチップを渡して、しばらく保管しておいて、、とお願いしておいた自転車。
無事そのままあるでしょーか。。
たぶん大丈夫。でもちょっと不安です。

はやくルアンナムターで安否確認して安心したい。。

数週間ぶりのラオス。
タイほどに経済的に発展しているわけじゃないけども、、だからこそ、、それぞれの民族の特徴をまだ残している人々が普通に暮らしています。
このまま「キレイ」さを残したまま発展していってほしいなーーーなんて思うのは、、、エゴかもしれません。。

首都ビエンチャンで、、トゥクトゥクに乗り合わせた若者とちょろっとお話をしました。

「ここの道はきれいだろ??どんどん道路がきれいになっていくんだ。空港も新しくなるんだよ。きっと10年後にはまったく違っているはずさ。」
目をキラキラさせて語ってくれました。すばらしい笑顔を添えて。

素朴でステキな人々が暮らすラオス。
みんなが幸せなんてありえないけど、、少しでも多くの人がこのすばらしい笑顔を忘れないでいられるような国のままでいてほしいなーーなんて思ったりしてしまいます。

トゥクトゥクがキッと止まり、、運転手が外へ出ます。
道路の上に座り込んだ牛をなれた手つきで追い払っています。
心地良い風がさぁーーっと吹いています。

らっきーな出会い。 in バンコク

バンコクで。

いろいろな方へ会う機会がありました。
前の仕事をしながら、、日本で生活していたらなかなか会えないような方々。

雑誌の編集をしている方、、バンコクや日本でもろもろの企画をしたりライターをやっている方。そして日本でイラストレータをしている方。。等々。。。。

縁あって紹介して頂いたんですが、、とってもステキな時間でした。

自分の手でかせぐ、、、そんな生活にあこがれるなーーーと思ったり、思ったり。

人との出会いって、とっても不思議です。
ふとしたタイミングで、、、思いもよらぬところからフッとふってくることがあるんですね。。
そしてその出会いが後々重要な意味を持ってきたりする。(かもしれない)
そのフッとしたときに、、その出会いをしっかり受け止めて、そして大事にできる、、そんな生き方ができたら、、、うれしいなぁ。。